【図解】時制の一致とは?接続詞との関係や例外をわかりやすく解説

時制

時制の一致という言葉は、多くの英語学習者が一度は耳にしたことがあるでしょう。

しかし実際のところ、どんな時に時制の一致が起きるのか、または起きないのか を正確に説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

例えば、主節が過去形なら従属節も過去形にする――というのが基本ルールですが、文の内容によっては過去形にならない場合もあります

この記事では、時制の一致の仕組みを基本から丁寧に整理し、さらに接続詞との関係例外規則に焦点を当てて網羅的に解説していきます。

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

つまり何の役に立つの?

<strong>おさかな</strong>
おさかな

特に接続詞を使って複雑で長い文章を作る時に、正しい文章を作ることができるよ!

時制の一致とは

時制の一致とは、主に接続詞を用いて2つの文章を1つにする際に元の文章の形(過去形・過去完了形など)に接続詞の後に続く文章の形を合わせることです。

この時、メインになる元の部分を主節、後ろから付け加えられ主節の内容を詳しく説明する部分を従属節と呼びます。

つまり、主節が過去形なら従属節も過去形にするというのが基本ルールです。

He stayed home because he was sick.
(彼は病気だったので家にいた。)

She thought that it would rain tomorrow.
(彼女は明日雨が降るだろうと思った。)

時制の一致が必要になるのは、従属節の内容が意味的にも時間的にも主節に従っている(主節と従属節が主従関係にある)場合です。

そのため、主節の出来事の条件や理由を表す if や because といった従属接続詞が用いられる場合に特に起こりやすいことが特徴です。

一方、等位接続詞(and / but など)は、二つの文を対等に結びつけるだけであり、主従関係を作りません。そのため、それぞれの節は独立して時制を選ぶことができます

また、関係代名詞や関係副詞などを用いた節は、主節の名詞を修飾する働きをしますが、これは主節の出来事と時間的に従属するわけではありません

そのため、関係詞節の中ではその内容に応じた時制を自由に用いることができます

He studied abroad last year, and now he lives in England.
(彼は去年留学し、今はイギリスに住んでいる。)

▸ 等位接続詞 and を使った例

I met a man who says he is a doctor.
(私は、自分は医者だと言う男に出会った。)

▸ 関係代名詞 who を使った例

I will never forget the moment when she told me the truth.
(私は彼女が真実を告げた瞬間を決して忘れない。)

▸ 関係副詞 when を使った例

あわせて知りたい

英語の絶対時制と日本語の相対時制

そもそもなぜ時制を一致させる必要があるのでしょうか。その背景には、日本語と英語における時間の捉え方の違いがあります。

日本語は基準となる出来事や文脈に対して相対的に時制を表す言語です。

「彼女は明日雨が “降る” だろうと思った。」とは言いますが、「彼女は明日雨が “降った” だろうと思った。」とは言いません。

つまり、主節の動作「思った」という過去の時点ではなく、従属節の出来事「雨が降る」が実際に起きる時点を基準に動詞の形を選んでいるためです。

一方英語では、発話の時点や主節の時点を基準にして時制を決める傾向があります。

そのため、主節の動作や行為が発生した時点が過去ならば、従属節の出来事もその過去の時点から見てどうなのかという形に合わせる必要があるのです。

日本語から英語にする時に、「雨が降るだろうと思った。」という日本語に引っ張られて She thought that it will rain tomorrow. としてしまわないように注意が必要です。

<strong>おさかな</strong>
おさかな

英語は基準の時点が1回決まったらなかなか動かないってことだね

主節と従属節の時制が異なる場合はどうなるか例文と図で確認しましょう。

主節と従属節が過去形の場合

The cat was over the moon because she got extra fish.
(その猫はおまけの魚をもらったので、めちゃくちゃに喜んだ。)

この文では「猫が喜んだ」という過去の一時点に焦点があり、その時点に魚をもらったという時間関係が自然に成立しています。

主節が過去形・従属節が現在形の場合

The cat was over the moon because she gets extra fish.

この場合、過去に喜んだ理由が現在魚を受け取る習慣があることになってしまい、因果関係としても時間関係としても不自然になります。

そのため、主節が過去形の時に理由や内容を表す従属節が現在形になることは基本的にありません

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

時・条件を表す接続詞節の中で未来形が使えないのも同じ考え方だよ!

主節が現在形・従属節が過去形の場合

The cat is over the moon because she got extra fish.
(その猫はおまけの魚をもらったので、めちゃくちゃに喜んでいる。)

ここでは現在が基準になり、現在の状態の原因として過去の出来事を述べているため、時間関係が自然に成り立っています。

つまり、時制の一致は主節が過去形の場合に起こるということです。

時制の一致と現在完了形

主節の時制が現在から過去に変わる時に、従属節の時制もそれに応じて変える必要があると説明してきました。

では、従属節が現在完了形の場合はどうなるのでしょうか。

主節が現在形なら従属節で現在完了形を使って問題ありません。現在完了は過去の出来事が現在に影響していることを表すので、今を基準とする現在時制と矛盾しないからです。

I know that he has lived in Tokyo for ten years.
(私は、彼が10年間ずっと東京に住んでいるのを知っている。)

この文章の主節が過去形になる場合、現在完了形に必要な今という基準が存在しないため、従属節は過去の形で表す必要があります。

ここで注意しなければならないのは、過去形は過去のある一時点を切り取る働きしか持たず、現在完了形のように時間的な広がりを表すことができないということです。

従属節が現在完了形の場合、時制の一致が起こると過去完了形になります

I knew that he had lived in Tokyo for ten years.
(私は、彼が10年間ずっと東京に住んでいるのを知っていた。)

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

主節が過去形だから従属節も過去形にすればいいって訳じゃないんだね

<strong>おさかな</strong>
おさかな

ちなみに、従属節が現在完了進行形の時は過去完了進行形になるよ

英語の間接話法について

英語の時制の一致が最も典型的に表れる場面があります。それが間接話法です。

He said, “I’m busy.”
(彼は「僕は忙しいんだ」と言った。)

このように相手のセリフを直接引用する形を「直接話法」と呼びます

これは会話では自然に使われる形ですが、主語や時制がそろっていないため、書き言葉ではより正確な形に書き換えられます

直接引用を避け主節の時制に合わせて従属節の時制を一致させるこの形を間接話法と呼びます。

He said that he was busy.
(彼は忙しいと言った。)

時制の一致の例外

英語には、時制の一致が起こらない例外的な表現がいくつか存在します。代表的なのは次のようなケースです。

現在形を保つケース(今も成り立っている内容)

従属節の内容が現在も事実として成り立っている場合は、時制の一致が起こらず現在形が残ることがあります。

不変の真理

He told me that the sun rises in the east.
(彼は太陽は東から昇ると私に言った。)

ことわざ

They finally agreed, because money talks.
(結局彼らは同意した。お金がものを言うからね。)

現在も続いている状況

She said that she lives in Tokyo.
(彼女は東京に住んでいると言った。 → 今も住んでいる)

<strong>おさかな</strong>
おさかな

今の時点でも本当なのがポイントだね

過去形として固定されている表現

英語には必ず過去形を使う表現があり、主節の時制に関係なく過去形になります。

歴史的な事実を述べる場合

歴史的な出来事は、過去に確定した一回限りの事実なので常に過去形で表します。

主節が現在形の場合

・The teacher explains that World War II ended in 1945.
(先生は、第二次世界大戦は1945年に終わったと説明している。)

主節が過去形の場合

・The teacher explained that World War II ended in 1945.
(先生は、第二次世界大戦は1945年に終わったと説明した。)

仮定法過去・仮定法過去完了

仮定法は、現在の事実と起こりえない仮定の間にある距離を表すために常に過去形・過去完了形が使われます。

主節が現在形の場合

・He says that if he were rich, he would travel the world.
(彼はもし金持ちなら世界旅行するのにと言っている。)

主節が過去形の場合

・He said that if he were rich, he would travel the world.
(彼はもし金持ちなら世界旅行するのにと言った。)

主節が現在形の場合

・I know that if he had studied harder, he would have passed the exam.
(私は彼がもっと勉強していたら、試験に合格していただろうと知っている。)

主節が過去形の場合

・I knew that if he had studied harder, he would have passed the exam.
(私は彼がもっと勉強していたら、試験に合格していただろうと知っていた。)

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

主節の時制に関係なく、いつでも過去形・過去完了形ってことだね!

助動詞が過去形の場合

could や would といった過去形の助動詞は、時制を過去にすることで心理的な距離を表現します。一歩下がった丁寧な表現として現在の文脈でもよく用いられます

これらの助動詞はすでに過去形であるため、主節が過去形に変化しても時制の一致によって変化することはありません

主節が現在形の場合

・She asks whether he could solve the problem.
(彼女は、彼がその問題を解けるかどうかを尋ねている。)

主節が過去形の場合

・She asked whether he could solve the problem.
(彼女は、彼がその問題を解けるかどうかを尋ねた。)

時制の一致 まとめ

時制の一致とは、主節が過去形の時にその内容に従属する節の時制を主節の時点に合わせるルールのことです。

これは、英語が基本的に出来事が起きた基準点を固定して時間をとらえるためです。

ただし、時制の一致というルールは必ず適用される訳ではありません

従属節の内容が普遍的な心理や事実・ことわざ、決まって過去形をとる表現の場合は例外的に時制の一致が適用されないことも覚えておきましょう。

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

何か役に立つことわざ教えてよ

<strong>おさかな</strong>
おさかな

Curiosity killed the cat.

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