【第4文型の注意点】to, for をとる動詞や受動態について

5文型

英語の第4文型とは、SVOO という語順で構成される英文のことで、どんな動作が誰に向けられているのかを表す形のことです。

第4文型(SVOO)は to や for といった前置詞を使って、第3文型(SVO)に書き換えることができますが、

  • to しか使えない動詞
  • for しか使えない動詞
  • to も for も使える動詞

があり、それぞれニュアンスが異なることが特徴です。

この記事では、

  • 第4文型(SVOO)の基本的な仕組み
  • 第3文型 + to, for への書き換えと使い分け
  • なぜ受動態の形が決まっているのか

といった基礎から応用まで、学習者が躓きやすいポイントを例文を用いて解説します。

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

つまり何の役に立つの?

<strong>おさかな</strong>
おさかな

正しい英文の組み立て方がわかるよ

第4文型(SVOO)とは

第4文型(SVOO)とは英語の5文型のひとつで、文の中で語句の役割や並び方を示した英文の形です。SVO といったアルファベットは、それぞれ

  • S:主語(subject)
  • V:動詞(verb)
  • O:目的語(object)

を表しています。

第4文型の文は「主語 + 動詞 + 目的語₁ + 目的語₂」という順番で構成され、動詞のすぐ後ろに目的語が2つ来ることがポイントです。

この形は「S が O₁ に O₂ を V する」のように訳され、誰が・誰に・何をしているのかを表します

目的語 O とは動作の対象になる人やモノを指す名詞のことです。第4文型では「〜に」という動作の影響を受ける人やモノを間接目的語と呼び、「~を」という動作が直接及ぶ対象を直接目的語と呼びます。

間接目的語は動詞の直接の対象ではありませんが、その動作の影響や恩恵を受ける存在です。そのため人や生き物が置かれることが多く、me, you, him, her のような目的格の代名詞がよく使われます

このような、動作の対象を必要とする動詞を他動詞と呼びます。

以下の例文で詳しく見ていきましょう。

IS tellV youO₁ a storyO₂.
(私はあなたにある話を伝える。)

▸ 私は伝える → あなたに → 話を

A bizarre catS gaveV meO₁ a liftO₂ to the stationM.
(奇妙な猫が、車で駅まで送ってくれた。)

▸ 猫が与えた → 私に → 乗車を
※ give someone a lift:人を車で送る

<strong>おさかな</strong>
おさかな

文が長くなればなるほど、文構造の理解が大切だね

第4文型(SVOO)のイディオム一覧

第4文型(SVOO)をとる動詞には、give someone a lift のような日常会話でよく使われるイディオムが数多く存在します。

「こいつ英語できるな」と思わせるフレーズをいくつか集めてみました。ぜひ活用してください。

イディオム意味
Give it a shot / try / go.やってみよう
Give me a break!勘弁してよ
Give me a hand.手伝って!
teach you a lesson痛い目に合わせる、懲らしめる
show someone the ropesコツを教える、やり方を教える
<strong>おさかな</strong>
おさかな

Give me a lift!
(乗せてって!)

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

喋る魚なんか乗せてたら、違反切符切られそうだよ…

第4文型の書き換えと to, for の違い

第4文型(SVOO)の文は多くの場合、「第3文型(SVO)+ 前置詞句」の形に書き換えることができます。構造としては、

  • S + V + O₁ + O₂
  • S + V + O₂ + 前置詞 + O₁

のようになります。

ここで使われる前置詞が to または for になります。

すべての動詞が両方の前置詞で書き換えられるわけではなく、どちらか一方しかとれない動詞もある点に注意が必要です。

この後順番に説明しますが、代表的な動詞の名前を借りて to を使う動詞は give型、for を使う動詞は buy型のように分類されることもあります。

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give型の動詞(to を使う場合)

前置詞の to は、例えば go to school(学校へ行く)のように到達点を示す傾向があります

そのため、第4文型から第3文型へ書き換える際に to を使う動詞は、前置詞の後ろにくる間接目的語 O₁ が動詞が表す行為が行き着く先であることを表しています。

つまり、動作の結果としてモノや情報が相手に届くことを意味し、誰かに何かを「与える・伝える」といった動詞が give型(to 使う動詞)に分類されます。

動詞意味第4文型第3文型
give~を与えるShe gave me a book.She gave a book to me.
send~を送るHe sent her a message.He sent a message to her.
show~を見せるI showed them the plan.I showed the plan to them.
teach~を教えるShe taught us Spanish.She taught Spanish to us.
tell~を話すHe told me a story.He told a story to me.
<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

「誰に」という情報が動作の結果の一部として大事ってことだね

buy型の動詞(for を使う場合)

前置詞の for は、例えば present for you(あなたへのプレゼント)のように方向性を示す傾向があります。その人のために用意されているだけで、実際に渡ったかどうかは明確ではない点が to との違いです。

つまり、動作の結果よりも動作そのものが受け手のために行われた点に焦点があります誰かのために何かを「準備する・用意する」といった動詞が buy型(for を使う動詞)に分類されます。

動詞意味第4文型第3文型
buy~を買ってあげるI bought her a gift.I bought a gift for her.
cook~を料理してあげるHe cooked me dinner.He cooked dinner for me.
make~を作ってあげるShe made him a sandwich.She made a sandwich for him.
get~を取ってあげるI got you a ticket.I got a ticket for you.
find~を見つけてあげるHe found me a job.He found a job for me.
<strong>おさかな</strong>
おさかな

~のためにという「目的」があるってことだね

to も for も使える場合

第4文型から第3文型へ書き換える際に to または for しか使えない動詞もあるということは、to も for も使うことができる動詞もあるということです。

ただし、to を使って書き換える場合と for を使って書き換える場合とで同じ意味のまま書き換えられるわけではありません

ここでも重要になるのが to と for が持つニュアンスです。例文で確認してみましょう。

I brought the book to him.
(彼にその本を持って行った。)

▸ 持って行って、本が引き渡された

I brought the book for him.
(彼のためにその本を持ってきた。)

▸ 便宜を図ったことに焦点があり、渡されたかは不明

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

何を伝えたいかで使い分ける必要があるってことだね

to も for も使わない動詞

第4文型(SVOO)をとる動詞の中には、第3文型(SVO)へ書き換える際に to や for を使うことができないものもあります。

こうした例外的な動詞の中には、文の自然な流れやリズムを保つために書き換え時に間接目的語が省略されるものもあります。

動詞意味SVOOSVO
cost費用がかかるThe car cost me a fortune.The car cost a fortune.(to, for での書き換え不可)
deny~を拒む、与えないThey denied him entry.They denied entry.(to, for での書き換え不可)
forgive~を許すI forgave him the mistake.I forgave him for the mistake.(S V O₁ for O₂ という語順に注意)
<strong>おさかな</strong>
おさかな

こういうのは英語に触れてるうちに自然と身につくから無理に暗記しなくていいよ

第4文型と「第3文型 + 前置詞句」の使い分け

第4文型と 「第3文型 + 前置詞句」の言い換えは、意味としてはほとんど違いがありません

ただし、語順によって文の自然さや焦点が変わることがあります。

特定の部分を強調したい場合

英語は、伝えたい内容が先に来る傾向にあります。次の2つの例文は表している内容は同じですが、情報の重要度に差があります。

She showed me the classified file.
(彼女は 私に 機密文書を見せた。)

▸ 第4文型:より口語的かつ自然な印象

She showed the classified file to me.
(彼女は 機密文書を 私に見せた。)

▸ 第3文型:見せたモノの中身や特別性を強調したいときに使われる

間接目的語が長くなる場合

me, you, him, her といった目的格の代名詞は、音が短いため第4文型(SVOO)の形が最も自然です。

しかし、修飾語を伴って長くなるときには意味の追いやすさや読みやすさの観点から、「第3文型(SVO)+ 前置詞句」の形にするのが一般的です。

He handed her the envelope.
(彼は彼女に封筒を手渡した。)

▸ 短くて言いやすい

He handed the envelope to her without saying a word.
(彼は何も言わずに、封筒を彼女に手渡した。)

▸ 意味が追いやすい

it が直接目的語 O₂ になる場合

it が表す内容は文脈頼りで中身が薄いため、英語では動詞のすぐ後ろに置いて処理するのが一般的です。

そのため it が第4文型の直接目的語として間接目的語の後ろに来る場合は、「第3文型 + 前置詞句」の形が選ばれます

She gave me it.
(彼女は私にそれを渡した。)

▸ 文法的には間違っていないが言いづらい ← 良くない×

She gave it to me.
(彼女は私にそれを渡した。)

▸ 言いやすい ← とても良い◎

<strong>おさかな</strong>
おさかな

声に出して読むと違いが分かりやすいよ!

第4文型(SVOO)の受動態

多くの英語学習者が見落としがちなのが、第4文型(SVOO)の文を受動態にする際のルールです。

受動態とは目的語を主語にして出来事を捉えなおす表現です。

A thief stole my purse.
(泥棒が私の財布を盗んだ。)

My purse was stolen by a thief.
  (泥棒に私の財布を盗まれた。)

第4文型には間接目的語と直接目的語の2つの目的語があるため、どちらも主語にして受動態を作れるように見えますが実際には構文上の制約があります

第4文型の他動詞が意味を表すうえで最も大事なのは何をしたかを表す直接目的語です。

I taught him English.
(私は彼に英語を教えた。)

▸ taught English というカタマリが意味の中核を担っている

言い換えると、動作の受け手を表す間接目的語は意味の中心ではありません

him を受動態の文の主語にして He was taught.(彼は教えられた。)のようにしても「何を?」という大事な部分が欠けており、taught の後ろにまだ情報を追加する余地が残っているのです。

そのため、第4文型の文を受動態にする時に、間接目的語を主語にして作っても意味の流れを自然に保つことができます。

He was taught English by me.
(彼は英語を教えられた。)

▸ 彼(受け手)が英語を教えられた(内容)という主述関係が明確

一方で English を主語に受動態の文を作った場合、English was taught.(英語が教えられた。)だけで文の中心的な意味が完成してしまい、間接目的語が孤立してしまいます

第4文型を作る他動詞は目的語を2つとることができるので taught の後ろに him を置くことは理論上可能ですが、taught は English と強く結びついており、him の役割があやふやになるため日常会話で使われることはまずありません

English was taught him by me.
(英語は彼に教えられた。)

▸ 通常は使われない

そこで直接目的語が主語になる受動態の文では、前置詞 to を使って間接目的語が動作の受け手であることを明示するのが一般的です。

※ for を使うと受け手ではなく「~のために」という受益を表し、意味が変わることがあります

この構造は、第4文型の文を1度「第3文型 + 前置詞句」の形に書き換えてから受動態にすると理解しやすくなります。

I taught English to him.
(私は彼に英語を教えた。)

→ English was taught to him by me.
  (私によって彼に英語は教えられた。)

▸ 英語を教えられたという内容が彼に届いていることがはっきりと分かる

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ
  • 間接目的語は主語に受動態の主語にしても自然
  • 直接目的語は「SVO + 前置詞句」に書き換え

ってことだね!

第4文型(SVOO)まとめ

第4文型(SVOO)とは動詞が2つの目的語をとり、S + V + O₁(受け手)+ O₂(対象)の語順で構成される文の形です。

この形は多くの場合、S + V + O₂ + 前置詞 + O₁ のように「第3文型 + 前置詞句」に書き換えることができます

この時、「与える・伝える」といった意味を表す動詞は give型と呼ばれ、前置詞 to を使います。動作の結果として何かが受け手に届くことを表しているのが特徴です。

「準備する・用意する」といった意味を表す動詞は buy型と呼ばれ、前置詞 for を使います。動作の結果よりも動作そのものが受け手のために行われたことを表しています。

give型の動詞
give, send, show など

buy型の動詞
buy, cook, make など

どちらにも分類されない動詞
cost, deny, forgive など

第4文型と「第3文型 + 前置詞句」は文の自然さや強調したい部分によって使い分けられます。また、受動態の作りやすさにも関係しています。

<strong>くろねこ</strong>
くろねこ

第4文型は何を伝えたいかに注意だね

<strong>おさかな</strong>
おさかな

Give it your all.

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