英語を正しく使う上で欠かせないのが時制です。
現在形・過去形・未来形は今・昔・これからという時間の区分を表すものだと習いますが、それぞれが表す範囲は意外と広く実際にはそれだけではありません。
例えば現在形で未来を表す用法や、過去形で現在の話し手の気持ちや距離感を映し出す用法があります。
こうした広がりがあるため、時制は学習者にとって混乱の原因になる部分でもあります。
この記事では、英語の時制の基本ルールと使い分けを整理し、現在形・過去形・未来形が実際にどのような場面で使われるのかを例文とともにわかりやすく解説していきます。

つまり何の役に立つの?

それぞれの時制がどういう使われ方をするかがわかるよ!
現在形とは・例文
現在形は、単なる今この瞬間を表すイメージが強いですが、それだけではありません。
むしろ、過去から現在、そして未来にわたって変わらない事実や状態を描写するのが特徴です。現在という概念は常に更新されていくからです。

現在形にはある程度の時間的な広がりが含まれており、文中での動詞や意味内容によって
- 現在の状態
- 習慣・反復動作
- 事実・真理
- 確定しているスケジュール
を表します。
そのため、日本語に訳すときには「〜している」「〜した」といった進行形的・過去形的な表現が当てられることもあります。
しかし英語の現在形は、変わらない時間的な広がりを抽象的に示すものであり、必ずしも日本語の時制と一対一で対応するわけではない点に注意が必要です。
現在の状態
現在形でもっとも代表的なものが現在の状態を表す用法です。
この用法では状態動詞がよく用いられ、過去から現在まで一定の状態であり、未来においても変わらないというニュアンスを持ちます。
I am a student.
(私は学生です。)
▸ 今この瞬間だけではなく、現在も含めてしばらく学生であることを表している
She has a car.
(彼女は車を持っている。)
▸ 今までも持っていて、これからも持ち続けていることを表している
このように、状態動詞はある程度の継続性を前提として使われます。そのため、ある瞬間の一時的な動作を切り取る進行形には基本的にできません。
習慣・反復動作
ずっと変わらないということは、日常的に繰り返される行動や習慣を表すこともできます。
この用法は頻度を表す副詞(always, usually, often, sometimes, every day など)と相性がよく、一緒に用いられることが多いです。
She goes to a gym every morning.
(彼女は毎朝ジムに行く。)
▸ 一度きりではなく習慣として繰り返される行為を表している
I usually take a bus to work.
(私はたいていバスで通勤する。)
▸ 普段そうしているという繰り返しの行動を表している

寝る、起きる、食べる、会社に行く、といった毎日行われる動作を表す時に使われるよ!
未来の確定的な予定を表す現在形
現在形は、未来に確定している予定を表すときにも使われます。
特に「電車の時刻表」「飛行機の出発」「授業の開始時刻」など、普段から決まったスケジュールで繰り返し行われる動作は未来においても変わらないものとして現在形で表現されるのが特徴です。
The train leaves at 7:30 tomorrow morning.
(その電車は明日の朝7時半に出発する。)
▸ 明日の朝(未来)でもいつも通りに出発することを表している
The meeting starts at 10 o’clock next Monday.
(会議は次の月曜日の10時に始まる。)
▸ すでに決まっているスケジュールのため現在形が使われている
普遍的な事実・真理
英語の現在形は変わらないことを表す性質から、過去や未来においても普遍的な事実・変わらない真理を述べるときにも用いられます。科学的な事実や客観的に見て変わらない事柄が典型例です。
Water boils at 100℃.
(水は100℃で沸騰する。)
Winter follows autumn.
(冬は秋の後に来る。)
ことわざ・格言を表す現在形
ことわざや格言も普遍的な真理として現在形で表されます。
The early bird catches the worm.
(早起きは三文の徳。)
Time flies.
(光陰矢の如し。)

現在形のどの用法も変わらないというニュアンスが中心にあることがポイントだね
時・条件を表す副詞節での現在形
英語では未来のことを表す場合でも、時(when, after, before, until, as soon as)や条件(if, unless)を導く副詞節の中では現在形を使うのがルールです。
I’ll call you when I get home.
(家に着いたら電話するね。)
If it rains tomorrow, we’ll stay home.
(もし明日雨なら、家にいよう。)

現在(条件達成)→ 未来(何かをする)という時間の流れが矛盾しないようにしているんだね
過去形とは・例文
英語の過去形は、現在形の用法をそのまま過去にずらした形です。
つまり、ある一時点における状態、過去に繰り返していた習慣・反復動作、そして過去に起こった事実・出来事を表します。
ここで重要なのは、過去形は現在とは切り離された事実を表すという点です。言い換えると、文脈によっては普段はそうじゃないというニュアンスが含まれる傾向にあることがポイントです。

I took a taxi to work today.
(私は今日、タクシーで通勤した。)
この文章は、「今日タクシーで行った」という事実を述べていますが、文脈的には普段はタクシーを使わないのに、今日は例外的に使ったというニュアンスを帯びます。
過去の状態
過去形はその時点での一時的な状態や状況を表すときに使われます。現在とは切り離されており、今も続いているとは限らない点に注意が必要です。
She was a teacher.
(彼女は先生だった。)
▸ 当時は先生だったが、今はそうではないことを表している
They had a big house.
(彼らは大きな家を持っていた。)
▸ そのときには家を所有していたが、今はそうでないことを表している

現在は違う、というのがポイントだね!
過去の習慣・反復動作
現在形が今も続く習慣を表すのに対して、過去形はかつて繰り返していたもう終わった習慣を描写します。
used to や would often といった助動詞的な表現を使い、過去の習慣であることを強調することもあります。
I walked to school every day when I was a child.
(子どもの頃、毎日歩いて学校に通った。)
I used to play the piano.
(昔はピアノを弾いていた。)
過去の事実・出来事
過去のある一時点で起こった出来事や事実を説明する際にも過去形が使われます。
現在にはつながらない完結した事実を表すため、歴史的な事件や発明からほんの数秒前に起きた出来事まですべて過去形で表現します。
The concert started just now.
(そのコンサートはたった今始まった。)
Edison invented the light bulb.
(エジソンが電球を発明した。)

過去の動作や出来事が、現在にも影響を及ぼしている場合は現在完了形を使うよ!
現実との距離を表す過去形の用法
英語の過去形は先ほど述べた基本用法のほかに、仮定法や丁寧な表現として現在の状況を表すときにも使われます。
このときに使われる過去形は単純に時間的に過去であることを表しているわけではありません。現在の文脈であえて過去形を使うことで、現実との距離や話者の心理的な距離を表現しているのです。
If I were a bird, I could fly to you.
(もし私が鳥なら、あなたのもとへ飛んで行けるのに。)
▸ 仮定法過去で使われる過去形:現実との距離(実現度の低さ)を表している
Would you like some water?
(お水はいかがですか?)
▸ 丁寧表現としての過去形:話者の心理的な距離を表している
未来形とは・例文
実は英語には未来形という時制は存在しません。通常、動詞は時制(現在形・過去形など)に応じて形を変えますが、未来を表す専用の動詞の形はありません。
これは、未来の出来事は現在になって初めて確定するものだからです。言い換えると、未来はまだ起きていない不確定な出来事であり、動詞の形として表せないのです。
そのため未来形と呼ぶ時には、通常は will や be going to を中心とした未来の表現を指します。
ただし、学習の便宜を考えてこのブログではこれらを未来形という時制として扱います。
未来を表す will の用法
未来の出来事を表す will にはいくつかのパターンがあります。
大きく分けて、これから~しようという意志、この先自然の成り行きでそうなる事実、そうなるかもしれない予測の3つです。
意志未来とは
意志を示す will は会話の中でその場で決めた行動や、これからやろうとする決意を強調する場面で使われます。相手に対する申し出や約束の場面でもよく登場し、「〜するつもり」といったニュアンスを表します。
このように、話し手の意志を含んだ未来を表す用法を意志未来と呼びます。未来表現のなかでも特に会話で頻出するのが特徴です。
そのため主に短縮形が用いられます。以下の例文で確認しましょう。
I’ll help you with your homework.
(宿題を手伝ってあげるよ。)
I’ll never give up.
(絶対にあきらめない。)

will の短縮形は「主語 + ‘ll」の形になるよ
単純未来とは
単純未来とは、例えば太陽が昇る時間や予定されているイベントのような、話し手の感情とは関係なく必然的にそうなる出来事を表す際に使われる will の用法です。
予定は現在形で言うことも多いですが、will を使うと話し手の「そうなるだろう」という主観的な見方が加わります。
I’ll be 30 years old next month.
(来月で30歳になります。)
The concert will start at 7 p.m. on Friday.
(コンサートは金曜日の午後7時に始まる。)
推量の will
will は「〜だろう」「きっと〜に違いない」と未来を予測するときにも使われます。
確実にそうなるとまでは言えないが、経験や勘に基づいて高い確率でそうなると考えている未来を表現します。
単純未来と違って、話し手の推測や見込みの度合いが込められるのが特徴ですが明確な境界はありません。あくまで文法的な概念であるため、実際の英会話で意識して使い分ける必要は特にありません。
He will be late for the meeting.
(彼は会議に遅れるだろう。)
That will be the deliveryman at the door.
(あれは配達員に違いない。)

文法的な括りは実際どうでもよくて、will の使い方がいつも同じとは限らないということが本質的なポイントだね
will と be going to の使い分け
will は話し手の意志に基づいた主観的な予想を表す傾向にあります。
一方で be going to は、すでに決まっている予定や状況から判断できる確定的な未来を表し、話し手の強い確信が込められやすいのが特徴です。
It will rain this evening.
(今夜は雨が降るだろう。)
▸ その場での主観的な予想(確信度は be going to よりも低め)
It is going to rain this evening.
(今夜は雨が降る。)
▸ 状況や理屈に基づいた客観的な判断(will よりも確信度が高い)

will は空を見て降るかもしれない、be going to は天気予報などを見て雨が降ることを既に知っているというニュアンスだね!

ちなみに going to は口語では gonna と省略されることが多いよ!
現在形・過去形・未来形 まとめ
英語の現在形は、現在を基準に過去から未来まで変わることのない現在の状態や習慣・反復動作、事実・真理を表します。
そのため、普遍的な未来の出来事や戒めを表すことわざも基本的に現在形で言い表します。
過去形は、現在形の時制をそのまま過去にずらし過去の状態や習慣・反復動作、事実・真理を表しますが、現在には干渉せず、切り離して考えられます。
この距離感を表す性質から、現在の文脈であえて過去形を使うことで実現度の低さを表す仮定法や、話者の心理的な距離を描写する丁寧表現としても用いられます。
英語には未来形という時制は存在しないため、未来のことを表現する場合は will や be going to といった助動詞の働きをする表現を使います。
will はその時に思った主観的で不確定な未来を説明するのに対し、be going to は根拠に基づいた強い確信があることが違いです。

現在・過去・未来の違いが分かれば怖いものなしだね!

Everything is going to be alright.
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