「go – went – gone」や「eat – ate – eaten」など、どうして動詞によって形がバラバラなの? と、頭を抱えた経験はありませんか。
英語の不規則動詞を覚えるときによく使われる「ABC型」「ABB型」といった分類は便利に見えますが、結局はその動詞がどの型に属するかを暗記しなければなりません。
しかし実際には、英語の不規則動詞の活用には隠れた「7つのルール」があり、丸暗記よりもずっとラクに覚えられる方法があります。
この記事では、その7つの規則性をわかりやすく解説しつつ、TOEIC や日常会話で頻出する重要な不規則動詞を一覧でまとめました。
やみくもな暗記から卒業して、効率的に不規則動詞を攻略していきましょう。

つまり何の役に立つの?

知らない単語でも、過去形・過去分詞の形がわかるようになるよ!
※ もちろんすべての不規則動詞がこの7つにきれいに当てはまるわけではありませんが、学校文法で扱う範囲の動詞の多くはこの仲間に入ります。
規則動詞と不規則動詞の違い
英語の動詞は、時制によって形が変化します。
過去形や過去分詞が「原形 + ed」の形になる動詞を規則動詞、そうならずに綴りが大きく変わるものを不規則動詞と呼びます。
規則動詞は英語全体のおよそ8割を占めます。動詞の活用は昔の英語の名残であり、新しく生まれた動詞(google, text, email など)は規則動詞になりやすい傾向があります。
つまり、ed を語尾につけるだけで過去形・過去分詞が作れるので安心です。
一方で、不規則動詞はゲルマン語の古い文法体系に由来します。数こそ少ないものの、古くから使われてきた基本動詞(be, go, have, get など)ほど不規則な変化をするため、多くの学習者がつまずくポイントになっています。
不規則動詞の変化のルール
一見すると無秩序に思える英語の不規則動詞の変化は、実は完全な例外ではありません。
その多くは古い英語(ゲルマン語)の時代から受け継がれた母音交替のルールに従っています。
母音交替とは語尾に ed をつけるのではなく、動詞の母音を入れ替えることで時制を区別する仕組みです。

つまり、動詞のスペルに含まれる母音によって過去形・過去分詞の形が決まるから、知らない単語でも活用形を推測しやすくなるよ!
言語学では、このような動詞を強変化動詞(Germanic Strong Verbs)と呼びます。
そして強変化動詞は、大きく7つのクラス(型)に分類され、それぞれに特徴的な母音の変化パターンがあります。その7クラスを代表的な動詞とともに一覧で見ていきましょう。
※ 正確にはこれらのクラスは現代英語のスペルではなく、古英語の綴りに基づいた母音交替によって決まりますが、ここでは学習上の便宜を考慮して現代英語のスペルの変化パターンで示しています。

要は音が似てる動詞は似た変化をするってことだね!
参考:Wikipedia
Drive 型(Class I)
スペル変化:i → o → i (en)
原形の i が過去形で o に、過去分詞で i + en になります。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を運転する | drive | drove | driven |
| 努力する | strive | strove | striven |
| ~を書く | write | wrote | written |
| ~を打つ | smite | smote | smitten |
| ~に乗る | ride | rode | riden |
| 大股で歩く | stride | strode | stridden |
| 昇る / 立ち上がる | rise | rose | risen |

決まった母音が変化するから韻を踏んでて気持ちいい~~
Choose 型(Class II)
スペル変化:長母音(伸ばして発音する母音) → o → o (en)
原形の長母音が過去形で o に変わり、過去分詞では o + en になります。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を選ぶ | choose | chose | chosen |
| 凍る | freeze | froze | frozen |
| ~を織る | weave | wove | woven |
| ~を盗む | steal | stole | stolen |
| ~を話す | speak | spoke | spoken |
| ~を壊す | break | broke | broken |
Bind 型(Class III)
スペル変化: i → ou / i → a → u
原形の i が過去形で ou または a、過去分詞で ou または u になります。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~縛る | bind | bound | bound |
| ~を見つける | find | found | found |
| うねる | wind | wound | wound |
| ~を歌う | sing | sang | sung |
| 鳴る | ring | rang | rung |
| ~を飲む | drink | drank | drunk |
| 泳ぐ | swim | swam | swum |

動詞の wind(wάɪnd)は名詞の wind(wínd)と発音が違うから気を付けよう!
Bear 型(Class IV)
スペル変化:ear → ore → orn
原形の ear が過去形で ore に、過去分詞で orn に変わります。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を生む / 有する | bear | bore | born |
| ~を裂く | tear | tore | torn |
| ~を着る | wear | wore | worn |
| ~を誓う | swear | swore | sworn |

ちなみに動詞の tear(téɚ)も名詞の tear(tíɚ)と発音が違うよ!
Give 型(Class V)
スペル変化:i に近い音 → a に近い音 → i に近い音
原形の i っぽい音が過去形だけ a っぽい音になる仲間です。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を与える | give | gave | given |
| ~を許す | forgive | forgave | forgiven |
| ~を禁じる | forbid | forbade | forbidden |
| ~を食べる | eat | ate | eaten |
| ~を見る | see | saw | seen |
| 座る | sit | sat | sat |
| 横になる | lie | lay | lain |

sit の過去分詞は元々 sitten だったの単純化された形だよ!
7クラスはあくまで、歴史的ルーツを説明するための枠組みです。
例えば「get – got – gotten」も言語学的には Give 型(Class V)に分類されますが、口語で頻繁に使用される言葉は歴史の中で形が崩れていくため、現代の英語には完全には当てはまらない場合が多いです。
とはいえ、音が似ている動詞はだいたい同じように変化するという傾向は今も残っているため、スペルの細かい違いにこだわるよりも、リズムや音の仲間ごとに覚えると効率的に学習できます。
Shake 型(Class VI)
スペル変化:ake → ook → aken
原形の ake が過去形で ook に変わり、過去分詞で aken になります。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を振る | shake | shook | shaken |
| ~を見捨てる | forsake | forsook | forsaken |
| ~をとる | take | took | taken |
| ~を誤解する | mistake | mistook | mistaken |
| 目覚める | awake | awoke | awoken |
Fall 型(Class VII)
fall 型は語幹の繰り返しから生まれた仲間です。そのため「fall – fell – fallen」のように、母音が少し変わっても発音のリズムは近く仲間だとわかりやすいのが特徴です。
一方で、 cut, put, set のように語幹が短い動詞は音の材料が少ないため母音交替が目立ちません。そのうえ、強い閉鎖音(-t, -d など)が優勢に響くため、弱い母音は淘汰され、原形と同じ形でも通じるように進化しました。
変化が短くまとまった形
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| 落ちる | fall | fell | fallen |
| ~を持つ | hold | held | held |
| 立つ | stand | stood | stood |
原形のまま通じる形
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を打つ | hit | hit | hit |
| ~を裂く | split | split | split |
| ~を許す | let | let | let |
| ~を傷つける | hurt | hurt | hurt |
| ~を閉める | shut | shut | shut |
| ~を投げる | cast | cast | cast |
| (費用が)かかる | cost | cost | cost |

動詞によって変化形が違うのはちゃんと理由があったんだね!
例外的な不規則動詞
不規則変化をとる動詞の中には、上述の 7 class に分類されない例外的な動詞も存在します。
語源そのものが複雑で複数の形が混ざり合ったものや、英語の進化の過程で本来は規則動詞だったものの発音が短縮・崩壊して不規則化した動詞などがこれにあたります。
複雑な語源を持つ動詞
これらの動詞は古くから頻繁に使われていたため、早い段階から発音が崩れていきました。
その結果、似た意味や役割を持つ動詞との区別が曖昧になり、互いに混ざり合うことで本来の規則的な語形変化の枠組みから外れてしまったと考えられています。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~である | be | was / were | been |
| ~をする | do | did | done |
| 行く | go | went | gone |
| 来る | come | came | come |
元々は規則動詞だった不規則動詞
英語の不規則動詞には、もともとは語尾に ed をつけて活用する規則動詞だったのに発音が短縮・崩壊して不規則化した動詞があります。このグループの動詞は本来の規則的な形が崩れてできたため、過去形と過去分詞の形が同じになるという共通点があります。
t で終わる動詞
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を建てる | build | built | built |
| ~を学ぶ | learn | learnt | learnt |
| ~を燃やす | burn | burnt | burnt |
| ~を夢見る | dream | dreamt | dreamt |
| ~の匂いがする | smell | smelt | smelt |

これらが用いられるのは主にイギリス英語で、その他の地域では learned や burned のような形が使われる傾向にあるよ
ught で終わる動詞
ought / aught 型の動詞は、もともと ed をつける規則動詞でした。
しかし語幹の子音 g, k などの影響で過去形・過去分詞が ht に変化し、さらに中英語期には綴りが ght で表記されるようになりました。
その後 gh の音が発音されなくなり前の母音が太く変化したことで、最終的に ought / aught という現代の形に統一されたのです。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を持ってくる | bring | brought | brought |
| ~を買う | buy | bought | bought |
| ~を考える | think | thought | thought |
| ~を探す | seek | sought | sought |
| 戦う | fight | fought | fought |
| ~を教える | teach | taught | taught |
| ~を捕まえる | catch | caught | caught |
語幹の子音が省略された動詞
不規則動詞の中には ed ではなく、語幹の子音が脱落して ed と融合したものもあります。
代表例が「have – had – had」や「make – made – made」です。もともとは haved, maked のような規則形でしたが、発音の都合上 v や k といった強い子音が弱化して脱落し、ed が直接語幹とつながって d だけが残った形になりました。
| 意味 | 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|---|
| ~を持っている | have | had | had |
| ~を作る | make | made | made |
| ~を言う | say | said | said |
| ~を支払う | pay | paid | paid |

規則動詞が発音の都合で不規則変化をしたことが、いわゆる「ABB型」が生まれた理由だね!
多義語の不規則変化
英語には、ひとつの動詞で規則変化と不規則変化の両方を持つ非常に特殊な例もあります。その代表が lie と hang です。
lie の活用
嘘をつくという意味では「lie – lied – lied」と規則変化し、横になるという意味では「lie – lay – lain」と不規則変化します。
古い英語では、実はそれぞれ別の動詞でした。「嘘をつく」は lyegan / leogan、「横になる」は licgan という語源から来ています。時代が下るにつれて発音が簡略化され、綴りが似てきた結果、現代英語では同じ lie という形に融合しました。
しかし語源が違うため、活用の仕方はそれぞれの系列を受け継ぎ規則変化と不規則変化が意味によって分かれるという珍しい現象が残っているのです。
Yesterday, he lay on the sofa and lied about being sick.
(昨日、彼はソファに横たわりながら病気だと嘘をついた。)
hang の活用
規則変化と不規則変化を持つもうひとつの動詞が hang です。
hang は、~を吊るす / 掛けるという意味では「hang – hung – hung」と不規則変化をします。一方で、~を絞首刑にする という意味では「hang – hanged – hanged」のように規則変化します。
この動詞が他と異なるのは、lie のように似た語源を持つ動詞が合わさったのではなく、ひとつの動詞が持つ複数の意味を区別するために、人為的に規則変化が付け加えられたと考えられる点です。
1066年に起きたノルマン・コンクエスト以後、イングランドでは安価で実行が容易、かつ見せしめ効果の高い絞首刑が庶民統治の手段として広く普及しました。
当時のイングランドでは、窃盗や密猟といった比較的軽い犯罪でも絞首刑が科されるほど処刑が日常的に行われていました。そのため「服を掛ける」「絵を吊るす」といった日常の意味と、「人を処刑する」という重大な意味を同じ活用形で表すと誤解を招きかねない状況が生まれました。
そこで法律用語や公的文書の中では、処刑を意味する場合は hanged を使い、日常の吊るすという意味では従来通りの hung を使うという区別が好まれたそうです。
A poster that announced the criminal had been hanged was hung on the wall.
(罪人が絞首刑にされたことを知らせるポスターが壁に掛けられた。)

三単現のSしかり、ノルマン・コンクエストが英語に与えた影響は計り知れないね
動詞の不規則変化 まとめ
一見するとルールがないように思える動詞の不規則変化も、実は母音に基づいた7つの歴史的ルールに由来します。
これらは現代英語にそのまま当てはまるわけではありませんが、似た音・リズムの動詞は似たような変化をするという傾向は今も残っています。そのため、動詞の不規則変化を覚える際は文字だけでなく、音やリズム感を意識することで効率的に学習できます。
また、発音の都合で子音や母音が短縮・崩壊し不規則動詞になったものもあります。これらは多くの場合、AAA型(原形と過去形・過去分詞が同じ)あるいは ABB型(過去形と過去分詞が同じ)といった形にまとまります。
つまり不規則動詞は完全な例外ではなく、歴史と音の必然性から生まれたグループだと理解することにより、丸暗記ではなくパターンで捉える学習が可能になるのです。

英語に触れていく内に、この動詞はあれと似ているからこうだなみたいな感覚が自然と身についてくるよ。とにかく英文をひたすら読むのがおすすめだね。

それと undergo や overtake といった「副詞 + 動詞」で構成される派生語は underwent や overtook のように元の動詞と同じ変化をする、ということも覚えておくと効率的にマスターできるよ!
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