「三単現の s という言葉は知っているけど、どういう時に使われるの?」
「そもそも、なぜ三人称単数形の時だけ動詞が変化するの?」
こうした疑問は、英語学習者にとって共通のつまずきポイントです。
この記事では、英語の現在形における三単現の s がどのように使われるのかを基本から確認しつつ、さらになぜ三人称単数のときだけ動詞が変化するのかという素朴な疑問に答えるため、歴史的な背景にも踏み込んで解説します。

つまり何の役に立つの?

なぜ?を知ることで英語の勉強がちょっと楽しくなるよ!
三単現の s とは
三単現とは三人称単数現在形の略称です。
主語が三人称(彼・彼女など)かつ単数(ひとり・ひとつ)で、文の形が現在形であることを表しています。
日本語では現在のことを表す際に、動詞をそのまま使えば「〜する」「〜です」と表せますが、英語では主語に合わせて動詞の形が変化するという特徴があります。
そして、現在形の文で主語が三人称単数(he, she, it など)になると動詞の語尾に s や es、語尾の y を i に変えて es をつけるというルールがあります。
この時に必要となる s や es のことを三単現の s と呼びます。
She reads books.
(彼女は本を読む。)
▸ 主語が三人称単数 She かつ現在形なので read が reads に変化している
The train arrives at the station.
(電車が駅に到着する。)
▸ 人でなくても単数の主語であれば三単現の s が必要
s なのか es なのかは動詞の語尾によってある程度の規則性がありますが、意識して使うものではないので覚えなくて大丈夫です。

例外もたくさんあるから単語ごとに覚えた方が早いよ
三単現の s はなぜ必要なのか
そもそも、なぜ主語が三人称の単数形の場合にのみ動詞が変化するのでしょうか。
これは古い英語の名残であり、英語の言語学的な特性とイギリスの歴史が深く関わっているとされています。

紅茶でも飲みながらゆっくり聞いてってよ。
ヨーロッパ系の言語を学んだことがある方はご存じかと思いますが、本来、動詞は主語が三人称単数の場合以外でも人称と数に合わせた活用形が存在します。
古い英語の時代(5〜11世紀)の英語も同様で、ラテン語やドイツ語のように人称と数に応じて動詞の語尾が細かく変化する言語でした。
たとえば「愛する」という動詞は、一人称では I lufie、二人称では thou lufast、三人称では he lufaþ のように主語ごとに異なる形を取っていたのです。
つまり三単現になぜSが必要なのかではなく、なぜ三単現のSだけが生き残ったかが本当の争点になります。
8〜11世紀に北欧から移住してきたバイキングとの共生や、1066年に起きたノルマン人による支配によって言語環境は大きく変化しました。
異なる言語が入り混じる中で、意味を区別するには語順や助動詞で十分になったため、曖昧母音(important の a のような曖昧な音)をとる多くの語尾は次第に使われなくなっていきました。
多くの活用語尾が消えていく一方で、三人称単数の語尾だけが比較的目立つ音だったため残りやすく、形を変えながら最終的に現在の s が定着したと考えられています。
まとめると、三単現の s は「なぜ必要か?」というよりも、古英語の複雑な語尾変化が失われる過程で最後まで生き残った形なのです。
参考:Wikipedia

三単現のSは英語学習者にとってはややこしいけど、他の言語を勉強してみると英語がいかにシンプルか分かっておもしろいよ!
三単現の s の例外
英語の主語が三人称単数の場合、動詞には s や es がつくと説明してきましたが、このルールが適用されない場合があります。
助動詞を用いる場合
文章中に助動詞(can / will / should / must など)の後ろに来る動詞は必ず原形になるため、主語が三人称単数であっても動詞に s や es はつきません。
She can play the piano.
(彼女はピアノを弾ける。)
He will go to London tomorrow.
(彼は明日ロンドンへ行くだろう。)
否定文・疑問文の場合
一般動詞の否定文や疑問文では、元の語順を維持するために do あるいは don’t を使って文章を作ります。
この do は構文を作るうえで必要な要素ですが、本来時制を担当する動詞の位置に挿入されるため、do が変わりに人称や時制の変化を引き受けます。
そのため、主語が三人称単数のときは does という形に変化します。
その結果として、後ろに続く動詞は必ず原形になることもポイントです。
He doesn’t like coffee.
(彼はコーヒーが好きではない。)
Does she play basketball?
(彼女はバスケをしますか?)
不可算名詞と三単現の s
不可算名詞(例:water)は数えることができないため、複数形を持ちません。
したがって不可算名詞が主語になる場合、文法上は常に単数扱いとなり動詞には三単現の s がつきます。
Wealth doesn’t mean happiness.
(裕福なことが幸せとは限らない。)
Rice goes well with curry.
(ご飯はカレーによく合う。)
三単現の s まとめ
三単現の s とは、文の主語が三人称単数形の場合に起こる動詞の活用のルールです。
古い時代では主語の人称と数に応じて動詞を活用していましたが、歴史の中で言語が進化していく過程で失われ、三人称単数の活用ルールだけが今日まで生き残りました。
これらの動詞は、否定文や疑問文のように助動詞とともに用いられる場合、活用せずに原形で使われる点に注意が必要です。

動詞の活用に関しては、英語に触れてるうちに自然と身につくよ

文法も大事だけど、読んだり話したりも大事ってことだね
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